2015/06/13

スピードにもっとも影響する要素は何か?→どうしたらもっと速く走れる?

■速度低下の原因
誰しも思い通りに走れないときがある。自転車や体が重ければ、そのぶんだけペダルが重くなることは本書を読むまでもなく分かることだろう。しかしじつは重さの増加によるタイムロスよりも、空気抵抗の影響によるタイムロスの方がはるかに大きい。

■練習するか、買うか?
最高のトレーニングを積み、最高の機材をそろえたら、はたしてどれほど速度を上げられるか?
ここでは体重70kgの25歳の男性が、エアロヘルメットをかぶり、エアロホイールの付いた10kgの自転車で、40kmタイムトライアルに挑む場合を例にしている。
お金のない初心者は当然練習に力を入れるべきだろう。
お金に余裕があるなら、エアロダイナミクスに投資すれば、上級者同様、恩恵を受けられる。初心者の平均時速は32.91km、タイムは1時間12分56秒、上級者の平均時速は46.12km、52分2秒と仮定されている。


【40kmタイムトライアルで生じうるタイムロス】
・エアロバーに肘を置く姿勢から、ブレーキフードに手を乗せる姿勢に変える
-6:49(初心者)
-5:05(上級者)

・エアロバーに肘を置く姿勢から、ドロップを握る姿勢に変える
-5:57
-2:19

・体重が70kgから73kgに増え、抗力を受ける面積が広がる
−0:25
-0:16

・エアロホイールから通常のホイールに変える
-0:05
-1:18


【40kmタイムトライアルで短縮しうるタイム】
・練習をしてなかった人が、最大限の練習をする
7:18
1:33

・練習をしてなかった人が、標準的な練習をする
5:27
1:02

・スチール製の真円フレームをエアロフレームに変え、最適なライディングフォームで走る
4:24
3:15

・練習をしてなかった人が、最低限の練習をする
3:35
0:32

・スチール製の真円フレームをエアロフレームに変える
1:44
1:17

・カフェインとともに、炭水化物を含んだ電解質溶液を摂取する
1:24
0:55

・炭水化物を含んだ電解質溶液を摂取する
0:42
0:32

・高地トレーニングを行う
0:34
0:23

・体重を70kgから67kgに減らす
0:25
0:19

・10kgの自転車を7kgの自転車に変える
0:13
0:05


ただしどのアドバイスも絶対ではない。もうおわかりのように、サイクリストごとに、コースごとに、日ごとに、走りは違う。
サイクリングは自然の法則に支配されている一方で、いろいろな要素が絡むので、あるインプットから必ず望みのアウトプットが出るとは限らない。タイヤがパンクするときを正確に予測できたことは、これまでにあっただろうか。

人生と同じで自転車にも運不運がある。しかし、ゴルフのチャンピオン、アーノルド・パーマーの次の言葉が正しいことは数々の研究で裏付けられている。
「練習を多く積むほど運は良くなる」
トレーニングをすれば最大限に体の力を引き出せ、ひいては自転車という理想的な乗り物で走ることがいっそう楽しくなるだろう。


サイクル・サイエンス ---自転車を科学する
P.178~P.179

サイクル・サイエンス ---自転車を科学する
マックス・グラスキン
河出書房新社
売り上げランキング: 104,929

0 コメント: