ガレージ内のクリーンルームでの作業です。
室温は常に20℃に保たれています。

「キャリパーの中までかける人はいませんね...ピストンも」
「紙ヤスリ同士をすり合わせると抵抗が大きくなりますよね」
.....と、サンドブラストの人が言っていたので忠実に守ってマスキングしたんですけど....油分が残っていて接着が甘く...半分剥がれかけたままブラストした結果こんな感じに。
.....ワークスレベルの仕事です。
まずフルードシールを取付けます。

こんなんでフルードが止まるのか....ってくらいしか溝からは飛び出てないんですけどね....これで止まるんだろうなー。
グリスはゴムへの攻撃性が少ないシリコングリースです。
(※グリスではなくグリースとのばすとプロっぽい言葉)
グリースは適材適所。
.....ワークスレベルの仕事です。
次にダストシールを取付けます。

当然シール類は潤沢な資金を使って新品です。
サテライトやプライベーターとは違うのだよ。
.....ワークスレベルの仕事です。
そしてここにピストンを押し込みます。
.....押し込みます....押し込みます...。
.....えー、押し込めません...。
ピストンにシリコングリースを付けてあーだこーだ30分ほどやったんですが....まったく押し込めません。
サービスマニュアルに書いてある順序通りなんだけどなー。
どう考えても押し込んでいくとフルードシールのところでダストシールも重なってそこから先に押し込めない感じです。
<サービスマニュアルの順序>
1.フルードシールを新品と交換し、ブレーキ液を塗布してキャリパに取付ける。
2.ダストシールを溝にはめる。
3.ピストンを手でシリンダに押し込む。
4.ダストシールをピストンの溝にはめる。
で、あーだこーだした結果....新品のダストシールに亀裂が入り...。
替えも無いのでそのまま作業続行です。
(こういう場合を想定して今度からはこういうパーツは2つずつ注文しようかな)
.....ワークスレベルの仕事です。
このままやったら更に事態が悪化すると思い、2と3の順序を逆に試してたところダストシールをキャリパにはめるのが大変でしたが(つまようじ2本を使って根気よく押し込みました)無事装着完了です。
しょせんサービスマニュアルなんてレースの現場を知らないメーカー担当者が机上で作成した教科書に過ぎません。
現場には現場のやり方ってもんがあるのです。
時には常識をぶち破ることも必要です。
.....ワークスレベルの仕事です。
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